日本酒を飲んだあと片づけ忘れたコップに、いつの間にかカビがもこもこと生えていた。白に緑に黒、さらには淡いピンクまで。よく見れば、それぞれが小さな陣地を築き、境界線を広げ合っている。ひとつの器の中で繰り広げられる静かな争いだ。
ふとテレビをつければ、自民党の総裁選。候補者たちが並び立ち、党内の支持を取り込みながら勢力図を塗り替えようとしている。言葉や政策が飛び交うその様子は、先ほどのコップの中とどこか重なって見えてしまう。
違うのは、カビの色とりどりの陣取りは放っておけばただ不快な風景になるのに対し、総裁選の行方は国の針路を左右する大きな選択になるということだ。とはいえ、どちらも「放置すれば勝手に広がる」という点では似ているのかもしれない。台所の小さな失敗から、そんなことを考えた。
日本でも相次ぐ麻薬関連の報道とその衝撃
近年、ニュースを見ていると麻薬に関連する事件や報道が連日のように取り上げられている。たとえば、サントリーの新浪会長が大麻成分を巡る疑惑で辞職した件は、多くの人に強い衝撃を与えた。経済界のトップにまで上り詰めた人物が、まさか違法薬物の疑惑によってその地位を失うとは誰が想像しただろうか。また、ひたちなか市では銅線窃盗の容疑で逮捕された二人組が、その売却代金を「生活費や覚醒剤の購入費」に充てていたと供述している。この事実から、薬物が犯罪の連鎖や生活困窮と深く結びついている現実が浮かび上がる。さらに、芸能界でもよく知られていない若手俳優が大麻の使用で家宅捜索を受け、世間を騒がせた。こうした報道が立て続けに流れることで、麻薬問題が決して一部の人間や遠い国の話ではなく、私たちの身近に迫っていることを痛感させられる。
社会の秩序や経済活動の表舞台で活躍している人々が、裏では違法薬物に手を染めていたというギャップは、一般市民にとって強い失望感を伴う。また、麻薬の蔓延は単なる「個人の問題」ではなく、盗難や詐欺といった周辺犯罪を引き起こし、地域社会全体の治安を悪化させていく。ニュースを眺めているだけでも、違法薬物が経済、治安、文化、そして人々の倫理観にまで影響を与えている現状が鮮明に浮かび上がってくる。
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